保育士の社会的ニーズは年々高まっており、病院・デパートなど公共施設での託児所は常に不足し、近年では働く女性の増加で企業内内部保育施設も増えてきて、ここでも保育士の高いニーズがあります。保育士の一般的な就職先は保育所・保育園ですが、それ以外の場所でも子供を預ける必要性が高まっています。保育園も年々増加しており、資格を持っていると就職に有利ですが、保育士として働くには国家資格が必要で、資格の取得が必須となり、これは大学・短大・専門学校などの養成課程で所定の課程を修了するか、試験に合格するしかありません。試験は1年に1回、各都道府県で実施され、試験内容・試験の日程などは全国で統一されています。
一次試験は筆記試験で、社会福祉・児童福祉・発達心理学・精神保健・小児保健・小児栄養・保健原理・教育原理・養護原理・実習理論です。マークシートの5択の問題で合格ラインは6割以上とされています。筆記試験に合格すると実技試験で、一般保育・言語・音楽・絵画制作のうち、3つ選択されその中から2科目を自分で選ぶことができます。各科目50点満点で採点され、6割以上が合格ラインです。
試験は養成所を卒業していなくても受験できますが、一度社会人となった後の受験合格率は10%前後と、かなりの難関で、毎年4~5万人が受験する人気の試験です。多くの人が通信講座などで学びながら勉強を続けていますが、試験範囲の広さや幅広い知識を要求されるためか合格率は低いです。このことを考えると、やはり専門学校などで学んだ方が近道ではないかと感じます。現在高校生で、将来保育士になるという目標が定まっているのであれば、専門学校などの養成学校に入学する方が確実に資格を取得できると言えます。
大学や短大に入学して養成課程を修了する方法もありますが、その他の学習と保育実習を同時に行うことになりますのでかなりハードなスケジュールとなります。